

京都もすでに連日が夏です。大変ですね。日本の5月がここまで暑いとはきっと思っていなかった外国人観光客の方が、こんなに暑いなんて、ひどい!という顔で歩いていました。同感です。私も7月までは被害者のような顔で歩くことにしています。今月はそんな観光客を迎え入れる、京都駅周辺で出会った素敵なBARの報告です。

京都駅の正面から京都タワーへ向かって少し歩くと、ビルの4階にあるのが「BAR MAGIC HOUR」です。4階でエレベーターの扉が開くと、途端しんとした雰囲気。中が覗けるガラスのドアに続いています。カウンターとソファのテーブル席がいくつも並ぶ広い店内は、どこか老舗ホテルのBARのようなクラシックなスタイルです。この辺りはインバウンド向けの賑やかなお店が多い中、こういうどっしりとした正統派のBARは頼もしい。
カウンターの真ん中の席を選んで本日の1杯目を悩んでいると店長、津原さんからおすすめが。福知山の蒸溜所から出ている、京和漢というクラフトジンを使ったカクテルをいただくことにしました。最近どこへ行ってもジンをおすすめされるのですが、業界はジンブームでしょうか。京和漢は漢方と発酵にこだわった体にうれしいお酒だそう。旬の柑橘、河内晩柑を使って暑い日にぴったりの爽やかな一杯にしていただきました。体温が下がっていく感覚に喜んでいると、生チョコのサービスが。店長自らお酒に合うチョコレートを研究、調合して作られているという生チョコは、必食です。
河原町や祇園にあるBARとの違いは、お客さんの雰囲気です。気がつけば、仕事終わりのサラリーマンが続々と席を埋め、店内は大賑わいに。働く人の飲むお酒が格別美味しそうに見えるのはいつも同じですね。

2杯目にはハイボールを、とウィスキーの好みを伝えると、デュワーズのオールドボトルと現行品の飲み比べをさせていただくことに。同じウィスキーでも長いブランドであればあるほど、時代の中で原料が意図的、若しくは不可抗力的に変化し、味もかなり変わっているんだとか。実際、ほぼ別物と言っていいほど違う口当たりに驚きながら、やっぱり昔のものはいいですね〜とおじさんのようなことを呟くと、味の違いにみなさん驚かれます、と津原さん。30年前の味を閉じ込めた、まるでタイムカプセルのようなオールドボトルの味わいと現在の味わいを、旅するように楽しむことができるのはお酒ならではの贅沢な遊びではないでしょうか。
どこかへ旅立つ時、そして帰ってきた時は必ずここへ立ち寄らなければ。店長、津原さんのなんともいえない真面目でまっすぐな人柄にも惹きつけられて、京都駅の新たな居場所にうれしくなる夜でした。

住所:下京区東塩小路町578 まつやビル4階
営業時間:18:00~25:00
定休日:年中無休
アクセス:「京都駅」より徒歩3分
京都駅「BAR MAGIC HOUR」