京都暮らしプラス・ワン #02 京都暮らしプラス・ワン ♯02イラストレーター・鴨川ゆかさん

代替テキストを挿入する

食、器、服、アート、そしてサブカルチャーまで、良質なプロダクトや文化が生まれ、集まる京都。
そんな京都のエッセンスを暮らしにプラスすることで、毎日はもっと豊かになる。
様々な分野で活躍する京都の人々に、自分の“プラスワン”をお聞きします。

 

日本髪に、まだあどけなさを感じる薄化粧、だらりの帯ではなくお太鼓結び。普段着の舞妓さんを見かけると、京都に住む者でもハッとします。そんな普段着の舞妓さんに出会えるのが、京都五花街の一つ、宮川町。お茶屋さんや、舞妓さんが生活する置屋さんが立ち並ぶこの街は、京都の中でも特別な場所ですが、ここにご家族と居を構えているのが、イラストレーターの鴨川ゆかさんです。

京都好きの2人が、花街で京都暮らしをスタート

「私たち夫婦の共通点は京都が好き、ということ。結婚前は2人とも大阪在住で、よく京都まで遊びに来ていました。朝5時に起きて三室戸寺のハスの花を見に行ったり、2人で着物を着て街を散策したり。今でこそ定着していますが、15年ほど前の当時は、男性の“着物で街歩き”は珍しかったので、京都の方に声をかけられることもありました。街を歩いていてふらりと入ったお店が宇治茶で有名な老舗だったりするのが、京都の魅力の一つです」

その後鴨川さんは仕事の都合で一旦東京へ引っ越しますが、結婚を機に憧れだった京都暮らしをスタートさせました。

「私がまだ東京にいたある日、『舞妓さんが住んでいる町に空き物件があるらしい』と夫から連絡があったんです。写真だけ送ってもらって、その雰囲気とロケーションだけで決めました。正直、『すごく住みやすそう!』…とは思わなかったんですが(笑)、スターバックスに向かう舞妓さんを見かけたり、他愛ない会話が聞こえてきたり、日常的に舞妓さんの普段の暮らしが垣間見えるのは、京都の中でもここならでは! です」

大好きな京都の街をカラフルなイラストマップに

イラストレーターとして様々なイラストを手がける鴨川さんですが、今SNSなどで注目されているのが、京都マップ。コーヒーやパン、かき氷など、テーマごとにスポットをまとめたカラフルなイラストマップは、観光客だけでなく京都に暮らす人にも好評です。

「子育てに追われ、作品に全エネルギーを注げなくなって、このまま辞めてしまおうか…と悩んだ時期もありました。でも“私は京都が好きで京都に暮らしているんだった”と、ふと思い出したんです。そこで3年ほど前から京都あるある漫画やうんちく漫画を夫婦で考えて私が描き、SNSにアップするように。最初はあまり反応がなかったんですけれど(笑)。

 

そのうちにレンタル着物店さんから、着物で散策できるお店の周辺マップを依頼され、やってみたら楽しくて。それから仕事でもないのに“京都在住者目線”で選んだ桜スポットやかき氷、コーヒー、パンなどのテーマごとに描き始め、京都チョコレートマップで初めて“バズった”状態に。京都の人って意外にパンやコーヒー、チョコレートがお好きなんですよね。それも住んでみて感じたことです」

洗練された京都のデザインに惹かれて

「ザ・和風ではなく、少し和のエッセンスが入っていて、シンプルなのに配色でモチーフを表現するような、洗練された京都のデザインが大好き」と鴨川さん。お気に入りは地下足袋や雑貨をポップなテキスタイルデザインで表現する京都ブランド、SOU・SOU(ソウソウ)です。

「自宅をいかに居心地のいい空間にしようかと考えたとき、北欧デザインやSOU・SOUのものは日本家屋のわが家によく合うと気づきました。どちらも緑豊かな国なので、木造建築に合うデザインになっているような気がします。色彩でいうと、老舗絵の具店の上羽絵惣の胡粉ネイルもお気に入り。天然素材で作られていて、絶妙な色合いが他にはないですね」

京都好きにはたまらない品も

宮川町の舞妓さんが総出演する舞踏公演「京をどり」では、フィナーレに舞妓さんや芸妓さんが客席に手ぬぐいを投げるのが恒例です。手ぬぐいには舞妓さん本人による手書きの名前が入っているのですが、鴨川さんが手に入れたものには、なんとも可愛い猫のイラストが。

「きっととても珍しいですよね。わが家では普段使いしてしまっていますが(笑) 、お気に入りです。それから夫婦揃ってお寺巡りが好きなので、御朱印も集めています。この表紙パンチが効いているでしょう」

そう言って見せてくれたのは、閻魔大王が表紙を飾る(埋める!? )迫力満点の御朱印帳。鴨川さんの自宅にほど近い、六道珍皇寺の御朱印帳です。

次は子連れで楽しめるマップを作りたい

 

「ほかにも面白いスポットがこの辺りにはたくさん。すぐそこにある鴨川も、天気や季節が感じられてホッとします」

鴨川さんと同じくらい京都を愛する夫の以倉敬之さんは、京都のミニツアーを多数企画する「まいまい京都」の運営者。京都の住人がガイドとなってマニアックな京都を案内してくれる、人気のサービスです。

「お風呂屋さんや妖怪マップを作った際は、夫の方が詳しいので感想をもらって参考にしました。今、考えているのが『子連れマップ』。現在3人の子育て真っ最中なので、実体験も交えて、オムツ換えや離乳食OKで、子どもと楽しめるスポットを紹介したいですね」。

鴨川さんご夫婦が発信する京都は、暮らしているからこそ見つけられる魅力に溢れています。

イラストレーター/鴨川ゆかさん
HP
https://yuka-illustrations.com/
Instagram
https://www.instagram.com/kamogawayuka/
Twitter
https://twitter.com/kamogawayuka
Blog
https://ameblo.jp/kyoto-yuka

*****************

京都の逸品を、お取り寄せ!

> ふるさとチョイス
https://www.furusato-tax.jp/city/product/26100
> みやび
https://www.rakuten.ne.jp/gold/kyoutodentousangyou/