ナポリタンリップ#15京都市中京区 木屋町で昼よりも夜に食べたいナポリタン

タイトルから、みなさんうすうす気づいているかもしれません。そう今回は、ナポリタンリップ夜喫茶シリーズ 第2弾目です。
木屋町通りを歩いていると、つい通り過ぎてしまいそうになるさりげない多聞の看板。今回の取材先は、深夜喫茶/ホール 多聞さんです。
地下へと繋がる階段を下りお店にお邪魔すると、外からは想像がつかない程の広々とした店内。知る人ぞ知る、大人の隠れ家のような特別感があります。
メニュー作りのほとんどを担当されているという、社員の中川さんに、ちょっぴり特別な大人のナポリタンについて沢山教えていただきました。
ー多聞創業のお話を教えて下さい。
多聞は2年前にオープンしたばかりのお店で、多聞の姉妹店である、「深夜喫茶しんしんしん」という喫茶店が先にありました。
しんしんしんのようなノスタルジックで昭和的、少しおばあちゃんの家にいるような雰囲気が多聞にも感じます。オーナーも気が付いたらこんな雰囲気になっているという感じだと思います。
ー店名「多聞」にはどんな意味が込められていますか?
音楽に言葉、話し声やさまざまなノイズ。響き合う多くの音たちに耳を傾けられる場所となればという思いを込め、オーナーが「多聞」と名づけました。
定番 夜のナポリタン¥1350(2026年6月時点)
ー「夜のナポリタン」まずは具材から教えて下さい。
具材は玉ねぎ、ピーマン、しめじ、ウインナーです。
ソースはケチャップと色々混ぜています。

ナポリタンを作り出した最初の頃、私がピーマン食べれなくて、ピーマンじゃなくてグリーンピースを入れたナポリタンを作ってたんですけど、スタッフみんなから大ブーイングを受けて、、(笑)
結局ピーマンにしたっていう裏話が多聞のナポリタンには隠されています。
ーナポリタンに赤ワインを使用しているとお聞きしました。
そうなんです。ソースに赤ワインを混ぜています。
元々オーナーから、「大人っぽいナポリタンをつくってほしい」と頼まれて、赤ワインを入れて香りを出すのはどうかなと考えました。
ソースの中身はあとは企業秘密です(笑)そんなめちゃくちゃすごい企業秘密のレシピとかではないですけどね。
ー「大人のナポリタン」誕生のお話を教えてください。
「夜のナポリタンを作って」と頼まれて、色んなナポリタンを食べに行きました。すごい特別なナポリタンを作らないといけないんだと最初は思ってたんです。それで沢山試行錯誤して、なんかわざわざトマト潰してソースにしたり、ソースに色んなものを混ぜたりとかしたんですけど。そんな時に、多聞がこの場所でオープンすると決まり、みんなで壁紙とかを貼ったりしながらこのお店に通っていくうちに、「この木屋町でわざわざ地下を降りてお店に入ってきてくださるお客様たちは、本当にそんな特別なナポリタンが食べたいのかな?」と疑問に思いました。周りは煌びやかで、特別で高級なお店とかも沢山ある場所だけど、ここのお店はそういうんじゃなくていいのかもと考えて、シンプルだけど、赤ワインとかを使ったちょっと大人なナポリタンに仕上げました。
結構素朴めな、おうちにあるものでも作れるような材料で、レシピを作りました。
ー夜に食べられるナポリタンってあまりないですよね。中華皿で出てくるのには何か理由がありますか?
確かに、夜にやってる喫茶自体あまりないですもんね。だからなのか、ご飯系のメニューの中では、ナポリタンが人気です。

中華皿は、蚤の市とかで購入したものなのですが、可愛くてみんなこのお皿を使いがちなんです(笑)人気のお皿ですね。
ー大人の隠れ家のような素敵な店内についても、お伺いしてもいいですか?
もちろんです。
家具や雑貨、食器たちは、元々喫茶店で使われていたものをみんなで収集してきたり、メルカリや、蚤の市で購入したものです。
店奥にあるピアノは、オーナーがおばあちゃん家から持ってきたものなんです(笑)
新品のものが本当に少なくて、みんな前世があるというか。押し入れにしまわれていたものたちも沢山置いてあります。そのものたちが今ここで活躍してくれています。
歴史があるものばかりです。
ー音楽や本など、色んな文化が詰まっている空間ですね。
オーナーが音楽など文化が好きで、スタッフもいいCDをお店に持ち寄ったりしています。
多聞には読書室があって、そこに自由帳があるんですけど、あのノートかなりすごいんです。すごく生命力があるノートで、あれを見てると、自分はオーナーではないけど、このお店がみんなにとって心地よい場所であってくれたらいいなと思います。
繁華街で、みんなでワイワイするのあんまり好きじゃないって人とかが、ここに降りてきてくれたりするので、そういう人達にとっての逃げ場になれているんじゃないかな。
みんなかなりネガティブな気持ちを素直にかいてくださったり、誰かに伝えたいという思いでかいてくださってるのをみてると、パワーがある場所だなと思います。
ーお店はイベントホールとしても使用されることがあるとお聞きしました。
そうです。お店主催のライブイベントをやっていたり、それ以外にも問い合わせを受けて結婚式の二次会の会場としても使っていただいたりとか、オーナー企画の講演会とかもあったり。前は私の好きなアーティストさんを呼ばせていただいたりしました。
イベントのフライヤーを、強すぎるライトに被せているそう。
ー最後に、多聞さんに隠れユニークポイントのようなものはありますか?
隠れミッキー的なものですよね(笑)なんだろう。

あ、このサルのお人形をお客様のどなたかが忘れて帰ってしまって、それを飾ってるんですけど。可愛くて処分できなくて。
書いといていただけますか?持ち主様お待ちしております、って。
持ち主さま、お待ちしているそうです。心当たりのある方は多聞さんまで。
インタビュアーによる感想
赤ワインの少し大人なほろ苦いうま味と、ケチャップの甘味が混ざり合った濃厚なソースが、少し太めの麺にとろっと絡みついていて、一口目から口いっぱいに味が広がる美味しさでした。多聞さんは、若い世代からお年寄りまで、また家族連れも来るような世代を問わないお店だそうです。煌びやかな夜の街から、階段を降りてくる人にとって、ホッと一息ついて回復する場所でもあるし、楽しい友達との会を夜のナポリタンで締めくくる人もいるんだろうなと想像を膨らませて、私もまたこのお店に来たくなりました。
次に誰かとデートするときは、ここへ連れて来て貰いたいな。友達とも来たいし、いや一人でゆっくりするのもいいなあ、なんて思ってしまうほどの、心地いい空間です。
今日のリップ
住所:〒604-8017 京都府京都市中京区材木町175 京都ゴールデンビルB1F
営業時間:月水木金 18時~翌3時 土日祝 昼12時~翌3時
定休日:火曜日
アクセス:三条駅(京阪)/ 京都河原町駅(阪急) 三条駅より徒歩約4分
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