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京都『まるき製パン所』
シンプルなコッペパンが長年愛され続ける理由

まるき製パン所

大宮通りから松原通りへ入り、商店街を少し歩いたところに、まるき製パン所はあります。昭和22年に創業したまるき製パン所は、現社長の広司さんのお義父さんが始められました。当時、後継ぎがいなかったため広司さんが今の奥様と相談し、自動車の整備士から一転、パン屋さんへと転身。

まるき製パン所では、お客さんのほとんどがコッペパンのメニューを頼まれるため、豊富なメニューが揃っています。元はコッペパンだけをつくるのではなく、色々なものをつくっていたそうですが、どうしても売り切れが出ていました。

そこで、シンプルなコッペパンだったら売り切れにならず、なんにでも対応できるということで、たくさんつくられるようになったそうです。「お客さんが100人来ても、コッペパンやったら挟むだけやからなんでも作れる。普通の丸いアンパンとか、ジャムパンもあんねんけど、コッペパンに挟んでって言わはる人が多いから、そういう風になってしもた。」

まるき製パン所のシンプルなコッペパンは、口に入れた瞬間、ふかふかとした食感にどこか懐かしく、安心した優しい気持ちになります。広司さんや作られている方達の人柄が現れているようなパンをぜひ食べてみてください。

まるき製パン所

住所:〒600-8356 京都府京都市下京区松原通猪熊西入北門前町740
営業時間:6:30~20:00
アクセス:阪急「大宮駅」より徒歩8分
電話番号:075-821-9683


今日のひとくち

京都館の酒井先生より:
金沢の新竪町には少し前まで“ちくは寿司”という小さな寿司屋がありました。
ちくは寿司は、テイクアウト専門で細く長い手巻き寿司類が主なメニュー。当然、納豆巻きやかんぴょう巻きなど一般的なものはありますが、“タコマヨ”に代表される、斬新なものが人気でした。
⚪︎△高校××くんのリクエスト〜などのメニューもあり、地域に愛された寿司屋でした。
したがって、高校生はファーストフードやコンビニで買うより、ちくは寿司に行ってしまいがちで、結果的に金沢の街には手巻き寿司を頬張りながら歩く高校生がたくさんいたのです。ほんとうに素晴らしいお店でした。
まるき製パン所と聞いて思い出すのは、この金沢のお店です。


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