書店主のおすすめ「京都本」

京都御所付近の古書店「マキムラ書店」店主おすすめ京都の本3選

マキムラ書店-外観
つい手に取って読みたくなる、珍しい古書も取り扱う古書店

神宮丸太町駅から徒歩2分、昔の町並みが残る丸太町通に「マキムラ書店」はあります。京都御所も近く多くの人が行き交う暖かい街です。お店中に何冊も積み上げられた本はとても魅力的でした。

店主の牧村政光さんはとても優しく、私たちの知らない多くのことを知っている博識な方でした。暖かいこの街で暖かい店主さんのお店で是非本を選んで貰いたいです。

牧村さんおすすめの、京都本3冊を紹介します。

京都に暮らしながら読みたい本

『京の団扇』1978年刊 吉田光邦・編(¥2,000 税込)

京都には全国から人が集まることで昔から様々な産業が発達してきました。

それらが現代の今も伝統工芸として残り続けているところに、京都の凄みを感じます。この本はそんな京都の伝統工芸の一つ、京団扇(うちわ)の作品が写真付きで掲載されている一覧冊子です。

冊子と言っても非常に大きく、家でじっくり見るのに適しています。金箔や螺鈿など様々に施された団扇の装飾は、宮中で用いられたことに由来するもので、正しく京都だけの美しさです。

しかし、京都の伝統工芸も時代の流れに逆らえず、京団扇の工房も徐々に数を減らしています。この本が京団扇を魅力を発見するきっかけになるのではないかと思います。

京都へ訪れる前に読むべき本

『立礼の手前と茶事』1997年刊 千宗室・著(¥1,500 税込)

伝統には“形のある工芸”と“形のない文化”があります。そして!京都の伝統文化として今尚生き続けているものの一つに、茶道があります。

家元の根拠地として茶道の文化を発展させてきた京都には、様々な茶道の流派がありますが、中でも千利休の系譜を受け継ぐうちの一つである裏千家は有名です。

この本は、裏千家の考案したテーブルと椅子を使った手前である立礼(りゅうれい)での手前のたて方を写真付きで細かく解説したものになります。

立礼は茶室を用いずに行うカジュアルな茶の湯であることから、日常のもてなしやイベントの際にも開かれることがよくあります。

この本があれば、突然のお茶会にも落ち着いて参加できること間違いありません。お茶会の予定がある人でもそうでない人でも、おすすめできる一冊です。

京都旅行中に読むと染みる本

『弘道館叢書 続皇朝史略1』天保年間(1831~1845)刊 青山延干、青山延光・編(¥300 税込)

江戸期の日本では、それぞれの藩が藩校と呼ばれる教育施設を設けていました。

弘道館は水戸藩が設けた日本最大の藩校で、徳川最後の将軍でもある慶喜も幼少期に学ぶほどでした。この本は天保の頃に発行された、弘道館で教科書として使われていたものです。

全部で10冊セットになっているうちの一冊で、驚くべきことにマキムラ書店さんではそれを一冊300円で販売されています。にも関わらず江戸期の発行とは思えない綺麗さを保っているのもさらに驚きです。

京都と直接関係がある本ではありませんが、旅行中に立ち寄るお店にこれだけきれいな古書があったらつい買って読んでしまいたくなりそうで、旅行中読むとしみる本として紹介しました。是非見てほしい一冊です。

マキムラ書店

住所:〒606-8395 京都府京都市左京区川端東入東丸太町25
営業時間:10:00~18:00
定休日: -
アクセス:神宮丸太町駅から徒歩2分
電話番号:075-771-2607


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